正しい情報をもとに呼吸器感染症の予防法を実践しましょう

2020年2月3日

WHOが緊急事態宣言(日本でも人から人へ感染)

2019年12月、中国湖北省武漢市で新型コロナウイルスによる肺炎が報告されて以降、新型コロナウイルス感染症が世界に拡大し、日本でも人から人への感染例が発生しています。
2020年1月30日、WHO(世界保健機関)は「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」と宣言しました。日本では2月1日から「指定感染症」に指定されています。ただし日本国内では、現在、流行が認められている状態ではありません。

せきエチケットと手洗いが重要(マスクは正しく着用)

新型コロナウイルス感染症は、ウイルス感染後1~14日間の潜伏(せんぷく)期間を経て、発熱、せきなどの上気道症状、関節痛や倦怠(けんたい)感などの症状が現れるものです。肺炎や呼吸困難をおこし、死に至ることもありますが、WHOによると致死率は約3%と、SARSの10%と比べて高くはありません。感染経路としては、現在、飛沫(ひまつ)感染(せきなどの飛沫と一緒にウイルスが放出され、そのウイルスを口や鼻から吸い込み感染)、接触感染(ウイルスが付着したものに触り、その手で鼻や口などを触って粘膜から感染)の2つが考えられています。

予防法はインフルエンザなどの呼吸器感染症と同じく、せきエチケットと手洗いです。せきエチケットとは、せきやくしゃみが出る人は①使い捨て(不織布(ふしょくふ)製)マスクをつける、マスクがなければ、②ティッシュなどで鼻と口を覆う、③腕(上着の内側やそで)で覆(おお)うことです。手洗いは、こまめに石けんを使ってしっかり洗うこと。アルコールでの除菌も効果があります。

厚生労働省では、ウェブサイトで新型コロナウイルスに関する情報を発信しているほか、電話相談窓口も開設しています(下記参照)。過剰に心配することなく、公的機関の発信する正しい情報をもとに、予防に努めることが大切です。

●厚生労働省の電話相談窓口 TEL 0120-565653(9時~21時。土日・祝日も実施)

厚生労働省「新型コロナウイルスに関するQ&A」